ここで夢への道が頓挫するかもしれない。結果発表の前日の夜。

 

不安の種に水をあげるように、ダメかもしれない理由を次々と見つけては種を育てる。

 

延々とダメな理由を頭の中でリピートしては気持ちが沈み込み、追いかけたかった夢に真っ青になる。夢に近づくことすら出来なかった自分の不甲斐なさを目の当たりにしたように自己嫌悪に浸る。

 

血の気の引いた身体では何もしたくなくて、ただ流し続けた音楽を聴くことしか身体は働いていない。

 

だんだんと身体に痺れを感じ、黒くて重いけど柔らかい何かが身体にまとわりつき、肺に空気が入るのが急に鮮明になる。目は何も見ていない。

 

こんな時、大抵は時間が遅く流れるように感じるのだけど、不安の種を育てるのに忙しい私は時間が経つのが早く感じられた。

 

気付けば深夜2時だった。